ドット投票の使い方
ドット投票(Dot Voting / Multi-Voting)は、チームで迅速に優先順位を決定するための シンプルで効果的な手法です。各メンバーが限られた数の「票」を持ち、 重要だと思う項目に投票することで、民主的な意思決定を実現します。 AgileExperienceでは、リアルタイムでドット投票を行い、 結果を即座に共有できます。
所要時間: 5-15分
標準: 1人3-5票
ドット投票の活用シーン
バックログの優先順位付け
プロダクトバックログの中から次のスプリントで取り組む項目をチームで決定します。
例: 10個のユーザーストーリーがあり、チームメンバー6人がそれぞれ3票を持ち、最も重要だと思うストーリーに投票します。
💡 ビジネス価値と技術的な実現可能性の両面から評価するよう促しましょう。
レトロスペクティブの課題選定
振り返りで挙がった多くの課題から、深く議論すべきトピックを絞り込みます。
例: KPTで15個の付箋が出た後、各自5票でドット投票し、上位5項目について議論します。
💡 全員が同じ数の票を持つことで、発言力に関わらず平等な意思決定が可能になります。
アイデアの絞り込み
ブレインストーミングで出た多数のアイデアから、実行に移すものを選びます。
例: 新機能のアイデア出しで30個のアイデアが出た後、ドット投票で上位10個に絞り込みます。
💡 「実現可能性」と「インパクト」の2軸で別々に投票する方法も効果的です。
改善アクションの決定
チームで取り組む改善施策の優先順位を民主的に決定します。
例: 「コードレビューの高速化」「ドキュメント整備」「テスト自動化」など複数の改善案から、まず取り組むものを選びます。
💡 投票後、選ばれた項目の担当者と期限を決めることで実行力が高まります。
ドット投票の進め方
1
投票対象の準備
投票の対象となるアイテムをリストアップします。
アイテムは明確で理解しやすい形で記述
似た項目は事前にグループ化
必要に応じて簡単な説明を追加
視覚的に見やすく配置
2
投票ルールの説明
投票の進め方とルールをチーム全員に説明します。
1人あたりの投票数(通常3-5票)
同じ項目への複数投票の可否
投票の目的と判断基準
時間制限
3
投票の実施
チームメンバーが同時に投票を行います。
全員が一斉に投票(他者の影響を避ける)
熟考の時間を設ける
AgileExperienceでは投票状況がリアルタイムで確認可能
投票完了を確認
4
結果の集計と分析
投票結果を集計し、優先順位を決定します。
得票数の多い順にランキング
同点の場合の処理方法を決定
結果の可視化
投票分布の確認
5
フォローアップ
投票結果に基づいて次のアクションを決定します。
上位項目について議論
担当者と期限の設定
結果の記録と共有
次回への改善点
投票方式のバリエーション
標準ドット投票
投票数: 1人3-5票
重複: 同一項目への複数投票可
匿名: オプション
最も一般的な方法。自分が特に重要だと思う項目に票を集中させることができます。
均等投票
投票数: 1人3票固定
重複: 同一項目への複数投票不可
匿名: オプション
票の分散を促し、より多様な意見を反映できます。少数意見も拾いやすくなります。
2軸投票
投票数: 各軸3票ずつ
重複: 可
匿名: オプション
「インパクト」と「実現可能性」など2つの観点で別々に投票し、総合的に判断します。
累積投票
投票数: 1人10票
重複: 可(上限なし)
匿名: オプション
多くの票を持ち、特に重要だと思う項目に大量投票できます。強い選好を表現できます。
ベストプラクティス
適切な投票数を設定する
投票対象の1/3程度の票数が目安です。10項目あれば3票、20項目あれば5-7票程度。少なすぎると選べず、多すぎると優先順位がつきにくくなります。
投票前に質問時間を設ける
投票対象について不明点があれば、投票前に質問・回答の時間を設けます。情報の非対称性を減らすことで、より質の高い投票が可能になります。
判断基準を明確にする
「ビジネス価値」「緊急度」「実現可能性」など、何を基準に投票すべきか事前に共有します。基準が曖昧だと投票結果がぶれます。
結果に対する期待値を揃える
ドット投票は最終決定ではなく、議論の出発点であることを確認します。投票結果を踏まえた議論が本来の目的です。
少数意見にも耳を傾ける
得票が少なかった項目の中にも重要なものがある可能性があります。なぜ票が入らなかったか、議論の余地がないか確認しましょう。
よくある質問
投票対象の1/3程度が目安です。10項目なら3票、20項目なら5-7票程度。ただし、状況に応じて調整してください。票が多すぎると優先順位がつきにくく、少なすぎると選択が難しくなります。
チームのルール次第です。複数投票を許可すると、特に重要だと思う項目への強い支持を表現できます。一方、1票ずつにすると票が分散し、より多様な意見が反映されます。
事前にルールを決めておきます。選択肢としては、再投票、議論で決定、複数採用、ランダム選択などがあります。最も一般的なのは、同点項目について短い議論を行い、チームの合意で決定する方法です。
状況によります。匿名投票は、上司や影響力のあるメンバーの意見に左右されにくく、率直な意思表示が可能です。一方、オープンな投票は、なぜその選択をしたか議論しやすくなります。
15-20項目を超える場合は、事前にカテゴリ分けやグループ化を行うか、2段階投票(まず半分に絞り、次に詳細投票)を検討します。
AgileExperienceのようなリアルタイム同期ツールを使用すると、全員の投票状況を見ながら進められます。投票完了のタイミングを揃えるため、時間制限を設けると効果的です。